コラム

【大失敗】AIに仕事を丸投げして上司に怒られた話!私の反省と学んだこと

【大失敗】AIに仕事を丸投げして上司に怒られた話!私の反省と学んだこと

はぁ…と、思わず深呼吸してしまった木曜日の夕方のことを、私はたぶんしばらく忘れられないと思います。

上司の田中部長(57歳・デジタル機器が大の苦手)に、会議室に呼ばれて静かに言われた一言。
「これ、本当にあなたが書いたの?」

その瞬間、じわじわと冷や汗が背中を伝うのを感じました。「やってしまった」と思ったときには、もう遅かったのです。


「もう限界だ」と思っていた、あの頃の私

 
 
「もう限界だ」と思っていた、あの頃の私

少し話を遡らせてください。

うちの部署では今年の春から、業務効率化の名のもとにAIツールの活用が推奨されるようになりました。

主導したのは、入社3年目の山田くん(26歳)
颯爽とキーボードを叩きながら「AIに頼めばすぐですよ〜」と言ってのける姿が、眩しくて、少し悔しかった。

私はといえば、長年かけて積み上げてきた「自分流の仕事術」というやつがあるんですよね。議事録はメモ用紙に手書きしてからWordに清書するし、報告書は過去の自分のファイルを引っ張り出して参考にするし。

そういうアナログな手順が体に染みついてしまっていて、なかなか抜けないんですよね。

でも、残業が続いていて、本当にしんどかった。

夕方になると画面の文字がじわっとかすんで見えてきて(老眼なのか疲れ目なのか、もう判断もつかない)、集中力も途切れがち。

20代の頃みたいに「よし、もうひと踏ん張り!」という気力が、正直なところ、もう湧いてこないんです。

そんなタイミングで、月次レポートの取りまとめという、毎月頭を悩ませる大仕事がやってきました。各部署のデータをまとめて、所見を加えて、経営層向けに読みやすく整える…それだけで、いつも半日以上かかる作業です。

「山田くんみたいに、AIに任せてみようか。」

疲弊していた私は、そう思ってしまったのです。


「完璧じゃないですか」と自画自賛した、あの文書の正体

「もう限界だ」と思っていた、あの頃の私

AIが出力してくれた文章は、正直、きれいでした。

流れるような文体で、数字もまとまっていて、読みやすい。「あ、これ使えるじゃない」と思った私は、ほとんどそのまま、仕上げとして提出してしまいました。自分でほぼ確認もせずに。

問題は、翌日の午後に起きました。

田中部長に呼ばれて会議室に向かうと、プリントアウトされた私のレポートが机の上に置いてあって。「これ、本当にあなたが書いたの?」という静かな一言。

よく見ると、AIが「所見」として書いてくれた一文に、去年の数字と今年の数字が逆に引用されているミスがありました。

それだけじゃない。うちの会社特有の言い回しや、部長が大切にしている「現場の温度感」みたいなものが、一切感じられない、無機質な文章になっていたんです。

「データが間違ってる。それより、この文章、どこか他人事みたいに聞こえる。あなたらしくない。」

部長は怒鳴ったりしません。でも、その静かさが、かえって刺さりました。

恥ずかしくて、情けなくて、廊下に出た瞬間、自分が嫌になりました。疲れていたのは本当。でも、確認をサボったのも本当。言い訳のしようがなかった。

しかも後から山田くんに話したら「あー、AIって数字の検証は苦手なことありますよね。出力されたものは必ずファクトチェックしないと」とさらっと言われて…。

知ってたなら先に教えてくれ!、とは思いましたが、それも私が聞かなかっただけの話で。

なんというか、「使いこなす」と「丸投げする」は、全然別のことだったんだと、痛感した午後でした。


失敗して、ようやく見えてきたこと

失敗して、ようやく見えてきたこと

あの一件から、少し意識が変わりました。

山田くんがAIをスラスラ使いこなしているように見えるのは、彼がサボっているからじゃない。ちゃんと「どこを任せて、どこを自分でやるか」を、感覚で理解しているからなんだと思うようになりました。

私はそれを、全部まとめて放り投げてしまった。疲れていたのは事実だけれど、「楽をしたい」という気持ちが、判断を鈍らせたのだと思います。

今は少し手順を変えました。AIに下書きをお願いするのは続けています。

でも、必ず自分の目で数字を照合するし、文章の最後は自分の言葉で手を入れるようにしました。結局それって、昔から私がやってきた「清書」の作業と、あまり変わらないのかもしれない。

アナログな手順が染みついていることを、ちょっとコンプレックスに思っていたけれど、「確認する習慣」自体は、悪くなかったんだとも気づきました。長年かけて培ってきたものを、全部捨てなくてもいいんだと。

それに、部長のあの一言…「あなたらしくない」が、妙に引っかかっています。AIの文章には出せない「私らしさ」が、ちゃんとあったんだな、と。それは少し、誇っていい部分かもしれない。


明日からも、無理せずやっていこうと思います

同じように「AIって便利そうだけど、怖くて、でも乗り遅れたくなくて」と感じている40代の方、もしいたら。私の失敗談が、少しでも参考になれば嬉しいです。

完璧に使いこなせなくていいと思う。私もまだ全然そんなレベルじゃないし、きっとこれからも失敗します。

ただ、「任せる部分」と「自分が責任を持つ部分」の境界線だけは、しっかり持っておこうと、今はそう思っています。

今日も夕方には目がかすんで、肩が凝って、帰りの電車でうとうとしながら、それでもなんとか一日を終えました。

明日もたぶん、そんな感じの一日になると思います。でも、それでいい。派手に成長しなくてもいい。ただ、昨日よりほんの少しだけ、ちゃんと自分の頭で考えて仕事ができれば。

そんなふうに、これからもやっていこうと思っています。